お店・会社情報
はやき司法書士事務所 (専門家)
はやきしほうしょしじむしょ
基本情報
- 営業時間
- 平日 9時から18時
- 連絡先(TEL)
- 0944-33-2545
- ジャンル
- 暮らす
- 住所
- 三潴郡大木町大字八町牟田782-2
- map情報
-
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裁判所での係争がメインとなる弁護士に対して、相続・遺言、不動産の売買、会社設立、役員変更の手続き、簡易裁判所(訴訟金額140万円以下)の代理人など、法務局や裁判所に書類を提出し手続きをする際に幅広く対応してくれる司法書士。
弁護士に相談するよりも敷居が低く、日々の生活の中で、法律的な問題で困った時に気軽に相談できる窓口として知っておくと安心です。
「はやき司法書士事務所」の代表、早木信行さんは大阪出身。神戸大学法学部在学中に専門性を活かす仕事をしたいと考え、司法書士の道を志します。26歳の時に当時合格率3%だった難関の司法書士試験に合格し、大阪の司法書士法人に勤務。しかし、都会での司法書士の仕事は、膨大な案件の中で一定の範囲だけに特化する傾向があることに疑問を感じるようになります。地方でなら様々な業務に携われるのではないかと考え、西日本司法書士会主催の開業フォーラムに参加。そこで、法律家がいない、いわゆる「司法過疎地」だった大木町のことを知りました。
元々、両親は熊本と鹿児島出身、大川や柳川には親戚がいて、子どもの頃から九州には馴染みがあったことから大木町での開業を決意し、2010年に事務所を開設しました。
見知らぬ土地での開業は大変だったのでは? と問うと、「楽観的な性格なんでしょうね、大変だったことはあまりないんですよ。最初は筑後弁がよくわからなかったくらいですね」と、笑う早木さん。
新天地でのスタートは新鮮で、図書館に通いながら専門の勉強を深めたり、H Pを作成しているうちに徐々に依頼者が増えていき、同業者からの紹介も加わって、程なく仕事は軌道に乗りはじめます。
「面倒くさい仕事が好きなんです」と語るように、早木さんは手間のかかる案件でも丁寧に対応してくれると評判です。例えば、複雑な相続問題は2代前、3代前にまで遡らなければならない場合があり、戸籍だけで全国から200通くらいを集めなければならないこともあるほど。そうした時間のかかる煩雑な手続きにも丁寧に対応してくれるおかげで、「先代の頃から諦めていた相続問題が解決できた」、「相続する身内同志でスムーズに話し合いができるようになった」と喜ばれているのです。
開業して10年あまり。今では「依頼して良かった」という人からの紹介での依頼が多いという同事務所。評判が評判を呼んで、町の頼れる法律家として活躍しています。
そんな早木司法書士事務所の特徴は、面談回数が多いということ。法律がらみの案件だけに、一度の面談でスムーズにいくことばかりではありません。
早木さんはこまめに依頼者に会って話を聞き、相手が理解しているかを確認しながら、時には説明の仕方を変えるなどして臨機応変な対応をするよう心がけています。法律に関することは一般の人には不慣れなことが多い上に、不安なことも多いもの。その一つ一つを解きほぐすように面談は進められるのです。
なるほど、終始穏やかな語り口で、それでいて理路整然と語るその人柄に安心感を覚える人も多いはず。人にわかりやすく説明することが好きだということにもうなずけます。
「信頼関係が大切な仕事なので、人当たりは大切だと思っています。でも、人によって対応を変えることが必要な時もあるんですよ。厳しく言わなければいけないという場面では、あえて毅然とした態度をとることもあります。そうすることで、結果的にスムーズに事が運ぶからです。」
法律家のいない町に開業して地元密着でやってきて、「近くにこんな事務所ができて良かった」と言ってもらえることもしばしば。不動産の名義変更などの手続きは地元の人からの依頼が多いものの、債務整理や複雑な相続、交通事故など込み入った案件は、町外や県外からの依頼も少なくないといいます。そんな場合も、近隣市町村は出張相談可能、平日の夜間も事前予約すれば対応可能。
相談料は基本1時間5500円(税別)〜ですが、依頼前提の相談なら無料。相続、遺言、債務に関する相談は初回無料なので、心配事や悩みがある時は一人で悩まずに、相談だけでも気軽にしてみると効果的な解決策が見出せそうです。
さて、大木町での司法書士としての充実した10年が経ち、次の10年へ向けて早木さんは新たな目標を掲げました。元来、人の相談にのったり説明する事が得意なので、お金の相談に乗れるようにファイナンシャルプランナーの勉強を始めたのです。
「仕事柄、債務整理のお手伝いをすることもあるのですが、そんな時に、こうなる前にできることはないだろうか、と考えるようになったんです。予防医学があるように、予防法学として、争いや債務整理になる前に改善のアドバイスができればと。もっと身近なところでいえば、老後資金が2000万円要るといわれるこれからの時代、きちんとした家計管理の方法を知りたい人は多いのではないでしょうか。そういう身近なところから法律で役に立ちたいですね」と、抱負を語ってくれました。
他にも、図書館で「相続、遺言の書き方」と題した町民向けの講演会をするなど、日常生活の中で役立つ法律の知識や役立つ情報を提供するなど、「予防法学」を意識した取り組みは、これからも広がりを持ちそうです。
「法律の専門家がいない町だからこそできる事がある」。
はじまりに掲げた夢は、町の人に一番近いところで実を結んでいきます。
(取材日2020年12月15日)
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