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お店・会社情報

みやびせっけい

人と環境に優しく、わかりやすい設計と監理を心掛けています。使いやすさ快適さ、非常時への対応、維持監理、リニューアルのしやすさ、意匠の優先順位で設計を進め、堅実な活動を続けています。都市型住宅から和風まで、気軽に声をかけて下さい。
企画や基本計画から住宅や施設完成後のアフターサービスまで丁寧な対応を行っています。

(1)建築設計監理
 ・戸建住宅及び一般建築(救育文化施設、医療保健福祉施設、商業業務施設、生産流通施設など)の新築、増改築工事
 ・リノベーション、リフォーム(改装、改造、改修)
 ・外構工事(造園、植栽、舗装、エクステリア、カーポート、塀やフェンス)
  など


(2)建物調査(歴史的建築物保存活用調査、既存住宅状況調査、耐震診断、被災度区分判定など)


・大木町地域応援商品券取扱店
・(一社)建築よろず相談機構で住宅相談を実施
・(一社)福岡県建築士事務所協会で住宅相談を実施
・住宅関連著書5冊出版
・大木町商工会会員の企業

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基本情報

連絡先
0944-33-1002
ジャンル
住む
住所
三潴郡大木町大字八町牟田37-1
※お使いのスマートフォンの設定や環境によって、実際の現在地とは異なる位置が現在地として表示される場合があります。
詳しくはこちら(Googleマップ公式ヘルプへジャンプします)

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住む人、使う人にやさしい家造りで定評のある一級建築士。
『建築よろず相談』で住まいの相談や、執筆も手がける。


那珂川町(仮称)子供館基本計画 2013年 住民とのワークショップで完成

一級建築士として戸建て住宅から教育文化施設、医療保健福祉施設、商業施設など数多くの建築設計や町づくりに関わってきた山口雅克さん。一方では、「建築よろず相談」の相談員として、数々の家づくりに対する悩み相談に答えてきました。そんな家づくりのプロに、心地よい家づくりへのこだわりを聞いてみました。


良い建物は人の気持ちを整え、変える。
東大寺で建築の魅力に気づき建築の道へ。


店内に足を踏み入れると、インテリアショップのようなつくり。
それもそのはず、一級建築士事務所「雅設計」は、主宰の山口雅克さんが大木町で金物店を営んでいた母から引き継ぎ、1987年にキッチン用品を販売する店舗としてリニューアルしたことがはじまりといいます。オフィスには打ち合わせ用のカウンターのそばに、当時の名残を伝えるおしゃれなキッチングッズがディスプレイされ、反対側の一角には趣味のバンド活動で使うドラムもあり、遊び心のある空間となっているのです。

 祖父が建築請負師、父親が建設会社勤務という環境のもと、プラモデルや工作と、野球に没頭した少年時代。もの作りが大好きだった山口さんは、高校入学時に建築士を志します。その思いが決定的になったのは、高校時代に修学旅行で奈良を訪れた時のことでした。

「東大寺の大仏殿を見た時に、すっと気持ちが引き込まれ安堵感を覚えたのです。建物の中に入ると気持ちが変わる、変えることができる、という経験をした最初の瞬間でした」

と、当時を振り返り穏やかに語る山口さん。
その後、大学で建築を学び、卒業後は大手ゼネコンに就職。建築物の積算を開発初期のコンピューターで計算してコストプランニングを図る「積算」を担当、その後マンション建築に携わります。折しも世の中はオイルショックで日本中が打撃を受けた激動の時代。その影響で職場環境も激変したといいます。上司の突然の栄転で、工事主任の業務を担当することになりました。山口さんは、これまでどおりコストプランニングをする一方で、慣れない建築現場で現場スタッフをまとめる役割を担うことになりました。変化の中でも着々と利益を上げて実績を積み、仕事は順調だったものの、やはり高校時代に描いた建築家への夢を捨てきれなかったという山口さん。悩んだ末、仕事を辞め帰郷することを決意したといいます。26歳の時のことでした。


一級建築士として独立。
住む人の気持ちを丁寧に聴く「問診」が評判に。


 大木町に戻ってからは一級建築士を目指して福岡市の設計事務所に勤務して公共建築や運動施設の建築設計に携わり、満を持して35歳で独立のため退社。しかしそれと軌を一にして母が亡くなり、事務所・店舗併用住宅への建て替えは立ち消えは頓挫することに。それから3年後に、母親の金物店があった現在の場所でキッチンなどの用品を主に扱う雑貨店をオープン。と同時に、店内に一級建築士として生活設計を提案する建築事務所を併設したのでした。

山口さんは、ゼネコンや工務店、大工さんから設計図作成を依頼される代願業務は一切せず、施主(建築物の注文主)から直接依頼を受けるスタイルにこだわりました。「いかに住む人にやさしくなれるか」ということを大切にしたかったからです。そのために、自ら「問診」と呼ぶ施主からのヒアリングを丁寧に行い、「住む人の思いを120%かなえる」ことに没頭したといいます。

「どんな些細なことでもいいので自分のこだわりを持ち、建前ではなく本音で相談してもらえると、いい家ができるんですよ」と山口さん。

例えば、ある家族の「子どもがいるから、子ども部屋がほしい」という一見当たり前のオーダーにも、問診の過程で本当に子ども部屋が必要なのか本音を訊いてみたことがありました。すると、必要なのは子どもが中学・高校時代の10年間くらいだということがわかったのです。山口さんは、10畳のスペースを仕切って二部屋にできる造りにし、二人の子どもたちが巣立った後は部屋を開放し有効に活用できる工夫を提案したといいます。
また、嫁入り道具として持ってきた思い出のタンスを処分したくないという人には、タンスの入るウォークインクローゼットを提案し、とても感謝されました。






N邸 久留米市 2004 戸建て木造住宅

そんなふうに、住む人の立場に立った山口さんの建築は口コミで評判を呼び、約30年の間に70戸以上もの戸建て住宅を設計。





K邸 柳川市 1987 (2018屋根葺替え)

さらに、活躍の場は商業施設や公共の教育施設、医療福祉施設、街並や景観に配慮した建築設計にまでに広がりをみせました。







地域密着型特別養護老人ホーム 小郡市 2017

大木町では誰もが知る、「大木町総合体育館こっぽーっとホール」の基本設計、「大木町運動公園」の設計も手掛けたというのですから、地域の人たちの暮らしを知り尽くした建築士とも言えるでしょう。

1993年には福岡県建築文化賞(木造茅葺屋根)、1998年福岡県建築文化賞まちなみ部門、国土交通省手づくり郷土賞(酒蔵とせせらぎ公園)を受賞。設計した戸建て住宅や商業施設、病院なども次々と雑誌に掲載されました。






「建築よろず相談」で1300軒以上の 家づくりの相談にのり、本も執筆!

そんな山口さんが50歳を過ぎた頃、社会への恩返しがしたいと取り組んだのが、ライフワークとなった「建築よろず相談」です。全国の一級建築士や弁護士が集い、家づくりに関する様々な相談に答えるというもので、一般の人たちのために住まいについて知ってもらおうと企画されたノウハウ本『我が家を手に入れる前に読むQ&A80』(山海堂、2002年)はじめ、5冊の書籍に執筆もしました。そこでの1300件をこえる相談解説の実績が高く評価され、山口さんは福岡県建築士事務所協会のの住宅委員として多くの相談に乗る機会も増えたといいます。







プライベートでは高校時代に没頭した野球を卒業後も続け、マスターズ甲子園に2回出場した経験も。最近は、老若男女問わず音楽好きの人たちが集う音楽グループ「おおき de 器楽(きらく)」を発足し、山口さんもピアノとギターを練習中。将来的には演奏会も開きたいと夢は広がります。

自身が生活を楽しむことを大切にしているからこそ、住まいの大切さにも住む人の目線に立って様々に思いを広げることができるのかもしれません。山口さんの設計した家が住む人にすっと馴染み、「新築なのに新しい家に住みはじめた感じがしない」と言われる理由がわかった気がしました。

新たに家を建てたい人はもちろん、リフォームやリノベーションの相談にものってもらえるので、気軽に訪ねてみてください。



(取材日2021年9月7日)

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